Nuits Blanches

眠れない夜に萌えとか考察を無節操に投げつけるブログ

11月16日ミス・サイゴン/ソワレ

一昨年はお金なくて見送ったミス・サイゴンをようやく観てきたんです。

市村さんがラストエンジニアということもあって「初めてのサイゴンくらいわがまま言っていいよね」とエンジニアは市村さん固定にしました。他は自分の日程や見たいキャストとすり合わせてこの日で行きました。

キャスト(敬称略)は、エンジニア:市村正親/キム:笹本玲奈/クリス:上野哲也/ジョン:上原理生/エレン:知念里奈/トゥイ:藤岡正明/ジジ:池谷祐子/タム:前田武蔵

 

 

【全体】

ボロボロ泣いてました。15レミゼはあんまり泣かなかった(ラストとあとどっか2箇所くらい)んですけどサイゴンは泣けるポイントたくさんありました。なんでレミゼ泣かなかったんだろうなあ。映画は涙腺枯れるくらい泣いてたんですけど。

なんていうか、皆うまくいかないんだなあ…っていう感じ。そりゃ各個人にも譲れないものってあるわけだから、どうしても整合性のつかないことってあるんだけど、そのせいで色んな悲劇がなし崩しに起きてしまったっていう。どこかで誰かが妥協出来たらもう少し幸せな結末だったのか…それとも結末は決められていたものだったのか…それはわからない。

引き渡されたタムはどうなるんだろう。年齢から言えばギリギリ記憶がありそうなんだよね。しかもトゥイとキムで2回も銃声を聞いてるから、きっと大きくなっても覚えてるような気がするんだよね…その時からお母さんが代わった、みたいな。エレンとクリスはPTSD治療のために銃声の聞こえない幸せなところで暮らしていきそうだけど、タムも遠い記憶の銃声に悩まされそうで…。覚えてなくても、未来の彼に少なからず影響は及ぼしそうである…。

なんかまとまらないからもうここで止める。娼婦たちのビキニとそれを着てるお姉さんたちのナイスバディに目を引かれました。スパマロットもなかなかだったけどそれ以上だった。あとヘリコプターすごいね(乗った反対側から降りていくのが見えたのは禁句です)。

 

【キャスト別感想】

市村エンジニア:最高のエンターテイナーだった。この人で観れて本当によかった。自分より格下には容赦ないと思えばお偉い人たちにヘコヘコしたり、生きていくために泥水啜ってアメリカを夢見て、文字通り「エンジニア」そのものだった。こんな重たい作品で数少ないアドリブを入れられるようなシーンではサラッと笑いを取りに行けるの、積年の舞台活動の賜物と元々の市村さんが成せる技なんだろうな。カテコもアドリブ満載で大変楽しかったでございます。あと年齢全然感じさせないわ。まだまだ現役いけまっせ。

れなキム:かわいい。この作品は色んな人が不器用(ある意味人間らしい)だけど、特にこのキムは不器用な感じがした。演技力歌唱力が下手とかではなく、いやむしろ演技力歌唱力はさすが出続けただけあって申し分なくて、キムの生まれつき持ち合わせてる才が不器用というのか。クリスと(生まれてからは)タムしか見てない・見ることができない、それがすごく人間らしくて、少女らしくて、そして悲劇だった。

上野クリス:なんかすごい不思議な印象。クリスって全体的に足が地についてない感じの役だけど、それに輪をかけて不思議な感じ。孤高・孤独ってわけでもないんだよなあ…ことなかれ主義?それも違うような。今までに感じたことがない不思議感なんだけど、もしかしてこれが「私と合わない」ってやつなのだろうか…。演出上の問題なのか、私の問題なのかわからないけど、役の性質とは別に微妙にふわーっとしてしまっているので、これを解決するためには上野クリスをもう1度観に行き且つ小野田クリスを観る必要がありそうだ。行く予定ないけど。というか小野田クリスの出演回数あからさまに少なすぎるしそもそも小野田龍之介がミュー界で過小評価なの解せない。上野くん自体はちゃんと実力あると思います。

りおジョン:どう見てもデカい。誰と並んでもデカい。「小野田クリスと並べばそれなりなのか…?」と思ったら小野田は177cmでした。小野田と並んでもデカい。1789(和ロナン)で見慣れてると革命側の男性陣みんな身長たけえなあで終わるんだけど183cmはよく考えたら日本人男性の平均身長+10cmオーバーでした。イケコのキャスト布陣デカい。軍人時代で割と背を崩してて、ブイドイ時代は基本しゃきっとしてる(けど時々崩れるような)印象。もしかしてしろたんと同じ「身長が高すぎて猫背になる」現象が起きてるのか、それとも癖なのか。1789はあんまり気にならなかったんだけど。なんか知らないけど娼婦買ってるときのりおジョンはノリノリでした。あと二の腕がムキムキで惚れる。

知念エレン:なんとなく予想はしてたけど、声高い。エレンはアルトで慣らしてたから最初結構ビビった。悪い意味ではなく、幼い印象。結婚してまだ日の浅い若奥様って感じ。前回までキムだったこともあるからか、中身まで大人の女性ではなさそうだけど、だからこそキムと対等に向き合えてるのかな。キムとの初対面は、神経が高ぶってるキムをなだめるというよりかは自分も高ぶっちゃってたような。良い意味で今までのエレンのイメージを壊されました。

藤岡トゥイ:もうさ…ワタシで妥協しない…?何やってもキムはトゥイちゃんのこと見てくれないよ…?トゥイちゃんむっちゃ救われないね…ワタシだったらトゥイちゃんに乗り換えちゃう…。キムと同じようにぼろを纏ってたのにいつのまにか閣下になって部下いっぱい従えてキムを迎えに行っちゃうトゥイちゃんかわいいよトゥイちゃん。「愛してる」って言えなくて「親が決めたことだから」としか言えないトゥイちゃん可愛いよトゥイちゃん(大事なことなのでry)。タムを見て口あんぐり開けてたのがちょっと面白かった。あと藤岡くんって声質ちょっとあっきーぽいよね。むっちゃ通る。

池谷ジジ:ガーターベルトすごいです姐さん!アメリカンドリームで高そうな白いファーコート着てるのに下はビキニにガーターな姐さんすごいっす!そういえば"The Movie in my mind"ってそのまま映画って言っちゃうんだね。多分、当時のアメリカの象徴なんだろうけど。